社会人がよく耳にする言葉の語源~日本文化と密接に関わる表現~

2021/03/24

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学生のうちはあまり使わないけれども、社会人になるとよく耳にする言葉ってありますよね。例えば、「根回し」や「段取り」は社会人になるとよく耳にする表現ではないでしょうか。
ところで、皆さんは、何がこれらの言葉の語源となっているのかご存知でしょうか。この記事では、このような社会人がよく耳にする言葉の語源についてご説明します。

社会人がよく耳にする言葉の語源

①段取り

「段取り」は、歌舞伎で話の一区切りを「段」と読んでいたことにはじまり、芝居の筋や構成などの「段取り」と呼ぶようになりました。そのような意味から、物事を進める順序・仕方を意味するようになりました。

②なあなあ

「なあなあ」とは、相手と適当に折り合いをつけて、いい加減に済ませることをいいます。この「なあなあ」も、「段取り」と同様に歌舞伎で用いられていた表現になります。歌舞伎において、役者が「~なあ」と相手に呼び掛けると、相手も表情を作って、「~なあ」と呼び返す場面があり、そのようなやり取りの様子から現在の意味が生まれたといわれています。

③案の定

「案の定」の、「案」には「思う」、「定」には「~のとおり」という意味があることから、予想通りに事が運ぶことを意味するようになったとされています。

④門前払い

「門前払い」とは、来訪者に面会せずに帰らせることをいいます。「門前払い」の「門」とは、江戸時代の奉公所の門を指し、江戸時代においてその門から追放されることが最も軽い刑であったことから、比喩的に現代の意味に用いられるようになったといわれています。

⑤表向き

「表向き」の語源は、江戸城の将軍と諸国の大名が公に会う「表向き」が語源であるといわれています。現代では、内実とは異なった表面上の、という意味を表します。

⑥駆け引き

「駆け引き」は、戦場において、進むことを「かけ」、退却することを「ひき」といったため、これらを状況に応じて使い分けることを「駆け引き」というようになったといわれています。現代のように商売や交渉の場で用いられるようになったのは、江戸時代以降といわれています。

⑦大詰め

狂言の最後の幕を「大詰め」といったことから、現代においては、物事の最終的な局面や段階を指す言葉として用いられるようになりました。

⑧根回し

「根回し」は、本来、木の周辺を掘り起こして根の一部を切り落とすことによって、木の成長を促す処理のことを指しました。そのような意味から、仕事を進めるに当たって、あらかじめ関係者に意図・事情などを説明し、ある程度の了解を得ておくことを指すようになりました。なお、「根回し」は、場合によっては、裏工作というマイナスのイメージを与えかねないため、「働きかける」や「事前調整」、「コンセンサスを得る」といった言い回しに替えることもできます。

最後に

この記事でみてきたように、仕事でよく耳にする言葉には、歌舞伎や江戸時代にルーツをもつものも多くあり、日本の文化とも密接に関係しているといえます。ぜひ、適切にカッコよく使用できるようにしたいものですね。

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