短縮語と省略~知らず知らずのうちに短く使われる日本語~

2021/03/22

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少し前から、若者の間では、了解のことを「り」と略することがあるようです。

そこまで略すと何のことか分からない方も多いとは思いますが、短縮後は、私たちの生活の中で広く使用されています。また、主語が省略されることも多いです。普段はなかなか意識しないかもしれませんが、この記事では、そういった短縮語や主語の省略についてご説明します。

短縮語とは

私たちは、知らず知らずのうちに短縮語を使用しています。例えば、「模擬試験」を「模試」、「デジタルカメラ」を「デジカメ」、「フリーマーケット」を「フリマ」と短縮するのがこれに当たります。実は、このような短縮の方法には、下記のとおり、一定の法則を見出すことができます。

・音読みの熟語によって構成される複合語は、前の要素と後ろの要素の頭の漢字を繋いで短縮語が作られることが多いです。例)堂→学食

・和語、漢語又は外来語の組み合わせによって構成される複合語は、前の要素と後ろの要素の頭の音を2文字ずつとって短縮語が作られることが多いです。例)デジタルカメラ→デジカメ

・和語、漢語又は外来語の組み合わせによって構成される複合語で、後ろの要素が長音である場合は、長音が省略されて短縮語が作られることがあります。例)テレフォンード→テレカ

このように、多くの短縮語の作られ方には、一定の法則を見出すことができます。
なお、上記の整理は必ずしもすべての短縮語にあてはまるものでなく、年代や地方、成立経緯によっては、異なるものもあります。

知らず知らずのうちに省略している!?

皆さんは、自己紹介の際、自分の名前どのように名乗っているでしょうか。「私は、○○です。よろしくお願いします。」という表現ではなく、「私は」の部分を省略し、「○○です。よろしくお願いします。」と言うことが多いのではないでしょうか。
日本語では主語を省略することが多いため、英語との対比で、曖昧な言語であると評されることもあります。

しかしながら、日本語は、主語がない場合でも動作の主体が分かるよう工夫されています。例えば、下記の文章をみてみましょう。

例文1)金曜日に、電話をかけた。
例文2)金曜日に、電話をかけてきた。
例文3)鈴木さんは妹にプレゼントをあげた。
例文4)鈴木さんは妹にプレゼントをくれた。

例文1及び2には主語がありませんが、例文1では話者が電話をかけた側であり、例文2では話者が電話を受けた側であることが分かります。
また、例文3及び4では、「妹」が誰の妹か不明ですが、「あげた」/「くれた」という述語によって、例文3では鈴木さんが自身の妹にプレゼントをあげたこと、例文4では話者の妹に鈴木さんがプレゼントをくれたことが分かります。
このように、日本語では動詞を使い分けることによって、動作の主体を明らかにしているということができます。

まとめ

短縮語や省略は、日本語を使用するうえで避けては通れないものですが、無意識に使用している人も多いのではないのでしょうか。特に、短縮語は時代とともに変化していくものでもあるため、円滑なコミュニケーションのためにも、広くアンテナを張っておくことをおすすめします。

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