日本語の語源(その2)~もっと表現の歴史を感じよう~

2021/03/19

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普段何気なく使っている言葉でも、よく考えてみると由来がよくわからない言葉もあるのではないでしょうか。例えば、「お茶の子さいさい」や「がさつ」という表現は耳にしたことがあると思いますが、よく考えてみると面白い表現ですよね。この記事では、そのような言葉の語源をご紹介していきたいと思います。

よく耳にする言葉の語源

お茶の子さいさい

「お茶の子さいさい」は、物事が容易なことを意味します。「お茶の子」は、茶菓子のことを指し、茶菓子はあまりお腹にたまらないことからこのような意味になったと考えられています。なお、「さいさい」は、言葉を調子付けるために用いられている表現です。

がさつ

「がさつ」は、動作・態度などに落ち着きがなく、荒っぽい様子を指します。語源は諸説あり、擬音語のガサガサの「ガサ」に「いかつい」を意味する「いかつ」の「い」を付けたという説や、「激しく詮索する」という意味の「苛察(かさつ)」が変化したという説があります。

おせっかい

すり鉢の内側についてものを掻き出す「切匙(せっかい)」という道具が由来であり、すり鉢の内側に入り込む様子が人に干渉する様子と似ているためという説が有力です。

しゃかりき

「しゃかりき」は、夢中になって物事に取り組む様子のことをいいます。「しゃかりき」は、漢字では「釈迦力」と書き、釈迦が苦しむ人のために力を尽くした様子が由来であるといわれています。

ことごとく

「ことごとく」は、残らず、すべてという意味で使用されます。あるもの全部を意味する「ことごと」に接尾語の「く」をつけた表現です。

椀飯(おうばん)振る舞い

平安時代の公家社会においては、儀式の際、椀に持った飯が振る舞われていたとされています。そして、このような儀式の振る舞いに由来して、近世以降、大勢を集めて酒宴を開催すること「椀飯振る舞い」と表現するようになったといわれています。なお、「大盤振る舞い」は当て字です。

鞍(くら)替え

「鞍替え」は、職場や所属、立場といったものを従前のものから変えることを意味します。元々「鞍」は、遊女の居場所を意味する言葉であり、遊女が他の遊女屋に移動することを「鞍替え」といったことがはじまりといわれています。

こけおどし

「こけおどし」は、見かけだけが立派で中身がないことを意味します。「こけおどし」の「こけ」は、実態がなく空虚な様子を意味する仏教用語の「虚仮」が語源とされています。

ひょんなこと

「ひょんなこと」は思いがけないことを意味します。「ひょん」は、宿り木のことを指します。古くには、宿り木は不思議な力を秘めているとされており、「ホヨ」や「ホヤ」と呼ばれていました。このことから、「ホヨ」は、が思いがけないという意味としてで用いられるようになり、その後、「ホヨ」が「ひょん」という言葉に変化していったといわれています。

せっかち

「せっかち」は、先を急いで気ぜわしい人のことをいいます。「焦る」という意味の「急く(せく)」に、~しがちの「がち」が合わさった「急きがち」が、「せっかち」に変化したという説が有力です。

さいごに

普段、よく耳にする表現も、その由来を紐解いていくと、面白いルーツがあるものです。この記事が皆さまの興味と理解の助けになれば幸いです。

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