日本語の受身文~3種類の受身文を使いこなそう~

2021/03/10

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受身文と聞くと、英語の授業を思い出す人も多いのではないでしょうか。英語の授業では、受動態という項目において、例えば、「The house was built by a famous architect.(その家は有名な建築家によって建てられた。)」という表現を学習します。一方、日本語の受身文については、詳しく学習した記憶がない人も多いのではないでしょうか。この記事では、日本語の受身文について説明していきます。

受身文の3種類

受身文とは、動作を受ける側を主語として述べる文のことをいいます。反対に、動作をする側を主語とする文を能動文といいます。
そして、日本語における受身文は、①直接受身文、②間接受身文、及び③間接受身文(持ち主の受け身)の3種類に分けることができます。それでは、この日本語における受身文の3種類をみていきましょう。

①直接受身文

直接受身文とは、能動文における目的語を主語にすることによって成り立ちます。以下の具体例をみてみましょう。

能動文:藤原さんが野田さんを殴った。
直接受身文:野田さんが藤原さんに殴られた。

このように、能動文を直接受身文にすると、格助詞と動詞の形が変化します。

②間接受身文

間接受身文とは、文章で表す出来事全体によって影響を受ける人を主役にして文章を作った場合の受身文です。この説明のみではイメージがわきにくいと思いますので、以下の具体例をみてみましょう。

能動文:藤原さんが野田さんを殴った。
間接受身文:米津さんは藤原さんに野田さんを殴られた。

このように、間接受身文は、米津さんという「藤原さんが野田さんを殴った」という出来事によって影響を受ける人(例えば、野田さんが殴られては困る人)を主語にした文章となります。直接受身文と異なり、主語を変更するのではなく、要素をプラスして文章を作ることに特徴があります。
「雨が降った」という自然現象に関して、「(私は)雨に降られた」という表現ぶりを使用するのもこの例です。

③間接受身文(持ち主の受け身)

さらに、間接受身文には持ち主の受け身という表現方法もあります。例えば、下記のアとイとでは、皆さんはどちらの表現を使用しますか。

能動文:スリが川谷さんの財布をすった。
ア:川谷さんの財布がスリにすられた。
イ:川谷さんはスリに財布をすられた。

アの表現が直接受身文によるものであり、イの表現が間接受身文(持ち主の受け身)によるものです。皆さんは、間接受身文(持ち主の受け身)であるイの表現を使用することも多いのではないでしょうか。
このような間接受身文(持ち主の受け身)による表現は、迷惑な気持ちを表す場合に使用されることが多いです。間接受身文(持ち主の受け身)の表現ぶりは、日本語特有のものであり、外国人が日本語を使いこなす上で、ハードルとなる表現ぶりであるといわれています。

まとめ

以上のように、日本語の受身文には上記の3種類があり、中には日本語独特の表現ぶりもあります。もっとも、より自然な日本語を使うという観点からは、受身文はなくてはならない存在です。これを機に、日常生活において何気なく使用している表現ぶりについても見直してみるとよいかもしれません。

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